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バレンタインにオススメの恋愛小説。あなたは、ほろにが?激甘?お好みの恋愛小説をめしあがれ。

世の中には恋の話や愛の話があふれている。
ドラマにも映画にも、恋愛のエピソードは欠かせないもの。もちろん小説だってそうだ。
こうした恋愛の物語を好む人は多いが、反対に「恋愛の物語は苦手」という人も一定数いらっしゃるだろう。

さて今回は、そんな「恋愛の物語が苦手な人」にも「好きな人」にも役立てていただける恋愛小説のオススメリストを用意した。
苦手な人には甘さ控えめなものを、好きな人にはとびきり甘いものを。

チョコレートのように、お好みの甘さの小説を選んでいただきたい。


有川浩『図書館戦争』(角川書店)

カカオ80%小説(甘さは隠し味)



「本の検閲」が法律化されたとされる架空の日本を舞台に、本を守る「図書隊」として奮闘する主人公・笠原郁の物語。
2013年には実写映画化もされた有名な作品だ。

厳しい上官にしごかれ、幾多の困難に立ち向かい、仲間と助け合って前進していく郁の成長物語と、綿密に練られた図書隊の設定がしっかりと組み合った骨太な作品になっている。

実は主人公の郁が、高校生の頃に助けてくれた「王子様」を探す、という王道な恋愛ストーリーが主軸にあるのだが、次々に起こる緊迫した事件に集中させられるため、恋愛ストーリーの甘さを意識せずに読むことができる。

ただし。

この『図書館戦争シリーズ』は4巻あり(別冊も含めると6巻)、巻を追うごとにカカオ含有率は下がって、甘みも増してくるのでご注意あれ。
しかし、巻を追って行くうちにその甘さも楽しめるようになっているはずだ。


島本理生『ナラタージュ』(角川書店)

カカオ60%小説(ちゃんと甘いがほろ苦い)



大学二年生の主人公・工藤泉は、高校生の頃に恋をしていた恩師・葉山に再会する。そして再会したことで、恋心を断ち切れていないことに気付き、思いを強めていく……。

最初から最後まで、恋愛に始まり恋愛に終わるしっかりした「恋愛小説」である。しかし、恋の甘さよりはむしろ苦さやせつなさを味わうことのできる作品だ。主人公・泉の悩みや、友人との会話の描写は、実に丁寧な引き込まれる文章で描かれている。

2017年秋には実写映画も公開が決定している。
映画を観る前に原作を読んでおきたい、という方は今がチャンスだ。


野中柊『あなたのそばで』(文藝春秋)

カカオ40%小説(ばっちり甘さに浸れる)



6編の短編を収録。その6つの物語は、歳の差婚をした夫婦の結婚記念日、教師と生徒の秘密の恋、兄嫁への片思い……、と様々な恋愛模様を見せてくれる。

共通しているのは、どの物語も「恋をする喜び」を描いていること。甘さ充分の作品だが、単に甘いだけではない。しっとりとした文体で、恋愛の妙を奥深く味わえるよう仕上げている。
6つの物語の登場人物たちが、それぞれ少しずつ関連を持っているのも粋な演出だ。

「恋の喜び」「愛の甘さ」をじっくり堪能したいという方に、オススメである。


山崎ナオコーラ『ニキの屈辱』(河出書房新社)

最後に、「カカオ含有量ではなく個性で選びたい!」という方のためのアーモンドチョコ小説もご紹介。



ニキ、というのは女の子の名前。ニキは、若くして成功をおさめている写真家だ。
ニキのような写真家を目指す青年・加賀美は、年下であるニキのアシスタントとして働いている。ニキに振り回されながら、加賀美は日々奮闘する。そして、ふたりはやがて恋をする。

あらすじを読むとスタンダードな恋愛小説のように見えるが、実はそうではない。
可愛らしい恋のシーンと、写真家としての仕事への痛いくらいの熱意が絶妙なリズムの文章でつづられ、読む者の心をざわつかせる。

大げさな事件は起こらないのに、物語の中を「駆け抜けた」と感じられる、パワーのある作品だ。


お気に召しそうな恋愛小説があっただろうか?
バレンタインシーズンで大混雑しているチョコレート売り場に疲れたなら、チョコレートのかわり、書店で素敵な本を探してみてはいかがだろうか。



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ライタープロフィール

紺堂カヤ

文筆家

小説を中心に「書くこと」をしております。

創作サークル「つばめ綺譚社」代表。

オンラインノベルゲームWTRPGのシナリオライターとしても活動中。

物語、文化、食事など、あらゆる場面からわくわくするものを探してゆきます。


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