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【連載コラム第6回】実は獅子舞は日本由来じゃなかった!お祭りの意味がよ〜くわかるお話。

いよいよ冬到来ですね。師走が近づき、年の瀬が・・・という今日この頃。

第六回目を迎えたこのコラム、今回はおそらく数ある民俗芸能の中で最も一般的であろう芸能を取り上げたく思います。

それは・・・「獅子舞」!


獅子舞は、お祭りに限らず、お祝い事や催事などの空間など、いつかどこかで見たことがある方が多いと思います。頭を持つ人と胴体の布部分を担当する「2人で1頭」タイプの獅子舞が特に多いかもしれません。

とはいえ、実は獅子舞は大雑把に言うと2タイプあります。

今しがた述べたタイプを「二人立ち」と言います。そしてもうひとつは、1人で1頭を担う「一人立ち」

一人立ちタイプは3頭1組だったり複数人数で組まれています。

そんな獅子舞。実は、日本由来ではありません。歴史書に「外国から来たよ」と記述がある、紛うことなき外来芸能です。

厳密には、二人立ち獅子舞が日本に渡来しました。獅子舞としてではなく「伎楽」(ぎがく)として伝来しております。

獅子舞
『日本書紀』の推古天皇20年(612年)5月に、百済人味摩之(みまし)が伎楽儛(くれのうたまい)を伝えたという記述があり、そこには「大和(奈良)の桜井に少年を集めて教習した」と記されております。これが実際に日本で伎楽が行われた記録としては最古のものです。

伎楽は仮面仮装の行列と舞踊劇から成立するもので、仏教の教義などを表現するのですが、この中に獅子とその獅子と操る獅子児(ししこ)が居まして、これが獅子舞のルーツとも。

東大寺の大仏開眼供養(西暦752年/天平勝宝4年)の時には他の諸芸能とともに伎楽も上演され、その時に用いられた獅子頭が現在も正倉院に残っております。

当初の獅子は場を清める悪魔祓いの役割を担っていたようです。

さて、そんな伎楽ですが、奈良時代にさかんに行われていたのですが、平安時代を経て鎌倉時代になるころにはだんだん姿を消してしまいました。しかし、この二人立ちの獅子舞が民間で元気に姿を残しております。

悪魔祓いの要素をエンタメ的に昇華させた芸能があります。「太神楽」(だいかぐら)と呼ばれる芸能です。

頭をカプカプ噛みにくる(そしておひねりを貰いにくる)獅子舞にあったこと、ありませんか?アレです。

お祝いの場などに登場する頭カプカプ獅子舞も実は、伎楽の末裔だったりします。

獅子舞
そうはいっても元の姿を見たいな・・・な~んて思ったそこのアナタ、是非大阪・四天王寺の舞楽を!

毎年4月に、舞楽四箇法要という形式で行われる四天王寺舞楽では、2匹の獅子が古来の姿で登場しますヨ♪


さて、では、一人立ちの獅子舞は何さ?というお話を。

こちらは民間に広まった獅子舞が日本的アレンジを経たものとお考えくださいませ。

関東を中心とする3頭1組の「三匹獅子舞」や、東北地方に残る主に8頭1組の「鹿踊り(ししおどり)」などです。いずれも腰に太鼓、頭に獅子頭(東北は鹿)をつけた姿をしております。

三匹獅子舞は華やかな様から「風流獅子舞」、ササラという楽器を使うこともあるから「ササラ(獅子舞)」とも言われますが、細かいことはさておき、この一人立ちの獅子舞、実は西日本には見当たりません。

このような地域差がデン!とあるのも面白いかなと思います。

地域差といえば、東北に分布する鹿踊り。こちらは獅子頭に鹿の角をつけたり、鹿の角をかたどった板をつけたりしています。もう、獅子(ライオン)ではなくなってしまいましたね・・・(笑顔)

最後に沖縄の獅子舞をご紹介。

こちらは頭と布というより、全身モフモフの縫いぐるみ形式です。これは中国も同じ。中国式の獅子舞は、日本のとは全く姿は異なりますが、モフモフしていて可愛いですよ♪

今回は獅子舞のお話をさせていただきました。次回は・・・「人形」かな?




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ライタープロフィール

山崎 敬子
玉川大学芸術学部で民俗芸能の講師
民俗芸能しいては日本文化の活性を目指し中心市街地活性化事業に取り組んでいる。
元広告業界専門新聞編集長であったことから日本ペンクラブに所属。
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